格差を広げすぎない配慮ある社会システムを考える
税・CO2・医療費・技術発信をつなげて考える入口。都市格差、所得格差、CO2、医療費を別々にせず、制度の流れとして見ます。 ...詳しく読む
CO2を多く出す建築物と、木材などで炭素を固定する建築物を、同じ扱いにしない税制を考える。
同じ建物でも、RC造、重量鉄骨造、木造では、建てる時に生じるCO2排出量が変わります。
建物は、完成してからだけでなく、建てる前からCO2を出しています。そこに税と減税の仕組みを組み込めないかを考えます。
建物のCO2というと、照明や空調など、使っている時のエネルギーを思い浮かべがちです。しかし実際には、セメント、鉄、ガラス、断熱材、輸送、施工など、建てる前の段階でも多くのCO2が発生します。
建物は一度つくると長く残ります。だからこそ、建築完成までにどれだけCO2を出すのか、どれだけ炭素を固定できるのかを、制度の中で見えるようにする必要があります。
RC造や重量鉄骨造は、強度や耐久性の面で大きな役割があります。一方で、セメントや鉄の製造には多くのエネルギーが必要です。木造や木質化は、条件を満たせばCO2排出を抑えたり、炭素を建物の中に固定したりする可能性があります。
すべてを木造にすればよいという話ではありません。防火、耐震、用途、階数、維持管理などの条件があります。だからこそ、建築完成までのCO2発生量と固定量を丁寧に見て、課税や減税へ反映する考え方が必要です。
これは一部の大規模建築だけを対象にする提案ではありません。住宅、店舗、公共施設、工場、オフィスビルなど、建築物全体を対象に、CO2の出し方と抑え方を見ていく考え方です。
CO2を多く出す建築には相応の負担を求める。CO2を抑える設計、木質化、長寿命化、改修活用には優遇を与える。そうすれば、建築主も設計者も施工者も、CO2の少ない選択をしやすくなります。
炭素税を考えるなら、集めたお金の使い道も重要です。既存建物の断熱改修、公共施設の省エネ化、木材利用の促進、建物の長寿命化など、CO2を減らす方向へ戻していく必要があります。
税を取るだけで終わらせず、建築分野そのものを変える財源にする。そこまで設計して初めて、炭素税は社会を前へ動かす仕組みになります。