電気の備えだけでは足りない、水の備え

東京都では、太陽光パネルの設置が推進されている。

もちろん、電気の備えは重要だ。
だが本当に都市を支えるのは、“生活用水”ではないだろうか。

人は、飲み水だけでは生活できない。

  • トイレを流す
  • 手を洗う
  • 食器をすすぐ
  • 最低限の洗濯をする
  • 熱中症対策として身体を冷やす

こうした「生活用水」が止まると、都市生活は急激に崩れ始める。

特に東京のような超高密度都市では、断水が数日続くだけで衛生環境が悪化し、避難所集中や感染症リスクが高まる。

しかも現代インフラは、単に“水道管”だけで動いているわけではない。

  • 浄水施設
  • 下水処理施設
  • ポンプ設備
  • 通信網
  • 制御システム
  • AI・遠隔監視

こうした複雑な仕組みが連動して、初めて蛇口から水が出ている。

つまり今後は、地震だけでなく、サイバーテロや大規模停電、制御障害による“都市停止”にも備える必要がある。

極端な話、電気が止まっても数日は耐えられる。
しかし、水が完全に止まれば、生活は一気に危機へ向かう。

だからこそ、これからの住宅政策には「発電」だけでなく、「貯水」という視点が必要だ。

例えば、各家庭や施設に雨水貯留タンクを整備し、非常時にはトイレや清掃などに利用できるようにする。

これは単なる防災ではない。

  • 災害対策
  • 衛生維持
  • 感染症対策
  • 都市排水負荷の軽減
  • 地域分散型インフラ

こうした複数の意味を持つ、“静かなインフラ”である。

未来の住宅に必要なのは、便利な家だけではない。

「止まっても、生きられる家」

電気を作れる。
通信を維持できる。
そして、水を確保できる。

そんな“生存モード”を持つ住宅思想が、これからの時代には必要なのかもしれない。
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