1. 医療費を未来へ回す循環
出発点は、医療費をただ削ることではありません。病気を減らし、重症化を減らし、無駄な受診や重複した医療コストを減らす。その結果として生まれる余力を、子どもと地域の未来へ回します。
社会保障を守るために負担を増やすだけでは、未来への希望は生まれません。病気を減らし、医療費の伸びを抑え、その分を教育費へ回す。そうして初めて、負担を未来へ変える循環が生まれます。
2. 保育園から大学までの教育費無償化
家庭にとって、子どもを育てる不安の大きな部分は教育費です。給食費、教材費、修学旅行費、高校授業料、大学授業料。これらを段階的に家庭負担から切り離します。
目指すのは、保育園から大学までの教育費無償化です。ただし、すべての学校にかかる費用を無制限に国が負担するという意味ではありません。
公立高校・国立大学の水準を国が負担し、私立高校、私立大学、専門学校などについても同額を支援します。標準額を超える部分は、学校や家庭の選択として残します。
3. 健康寿命と出産意欲
病気を減らすことは、医療費だけの問題ではありません。健康寿命が伸び、働ける期間が長くなり、介護や看病に追われる時間も減っていきます。
社会の負担が軽くなり、教育費の不安が軽くなれば、「子どもを持てるだろうか」という問いへの答えも変わります。出産意欲を高めるには、気持ちだけを励ますのではなく、生活の見通しそのものを変える必要があります。
4. 国立大学の拡充と地方の活性化
教育費支援は、家計支援だけで終わらせません。地方国立大学の学部・学科を拡充し、地域産業や地域ベンチャーと結びつけます。
地元で学び、地元で働き、地元で家庭を持つ。国立大学の拡充から地方の活性化へつなげることで、東京一極集中を和らげ、地域の中で人とお金が循環する構造を育てます。
5. 5年後・2031年シミュレーションへ
ここまでの総論を、具体的な数字に落としたものが「大学までの教育費無償化シミュレーション」です。
5年後の2031年の医療費54兆円を前提に、約8%・4.3兆円規模を最適化し、教育費へ循環させる。この仮説をもとに、給食費、修学旅行費、高校・大学の授業料支援、国立大学の拡充までを一つの財政ストーリーとして整理します。